秘密のMelo♪y⑤*NY編*
様々な急展開
「ねえ、そういえば…」
顔を覆っていた花梨だったが、ふと落ち着いた声で頭を上げた。
「爆発の前…電話の向こうから、声がした気がするの」
「!?」
「声?」
きょとんとして聞き返す修平に、花梨は言った。
「そう。よく聞こえなかったんだけど……男の声だったと思う」
「それやったら楓とちゃうんか?」
「ううん。それは違うわ。それは分かるんだけど…でも、何を喋ったかまでは…」
「せやけど空港やぞ? 他に人がおってもおかしくないやろ」
「でもそれ以外の声はしなかった」
それ以外の声がしなかった…だと?
ありえない。
空港には常に人がいるはずだ。
まして二人は外に出ようとしていたんだぞ? 人が多いところだったはずだ。
「花梨、爆発の直前音がしたと言ったね?」
「え? ええ…。大きな音」
「……」
まさか……。
まさかと思うが…。
「お、おい蓮二…?」
…事故じゃ…ないっていうのか…?