秘密のMelo♪y⑤*NY編*
相当にヘコみながら頷き、出て行くみんなを見送った。
「はう~…」
なんでこう…ずっと、ベッドとお友達なんだろう。
あたしはさ?
もっと別なのとお友達になりたいよ。
…そりゃ寝るのは好きだよ。
大好きだよ。
でもさ、でも…。
「お嬢様、先ほどお電話いたしましたところ、主治医の先生が今こちらにいらっしゃるそうで…来ていただけるそうですよ」
「んえ?」
「ですからしばらくの辛抱ですわ。お休みください」
「みわ先生?」
「はい」
NYにいたの?
知らなかったー。
あ、でもそれなら…。
「父様は?」
「それが…いらっしゃらないんですずっと。お仕事だと思いますが…」
「そっかー」
なんでまたこのタイミングで?
そりゃ…出てけとか言ったかもしれないけど…。
都合よく戻ってきてくれればいいのに。
「ではわたくし、先生をお迎えする準備をして参りますね」
「うん。頑張って」
「はい。それでは」
会釈をして出て行く坂本さんの背中も見送った。
「……はっくしゅっ」