秘密のMelo♪y⑤*NY編*

「よ、酔うっす…」


「んなっ!?」


気持ちわる! マジで!

もう嫌だ~…。


「ちょっとひと眠りしなさい。悪いな真裕…しかしなによりお前のためなんだよ」


「どこが」


「……そう言われるとつらいけど」


そうでしょ?

この状況でお前のためなんて、どの口が言うか。


「あのな真裕」


「うん?」


座席を倒して横になるあたしに、父様がゆっくりと言う。


「それでもやっぱり愛は勝つものなんだよ。分かるね?」


「分かるかよ」


『……だよね』


『てかマヒロってキレると口調変わるわよね』


イライラしまくりのあたし。

もういっそ黙っててほしかった。


…ん、だけど。


「まあ聞きなさい。私、興奮抑えるので必死」


「はあ?」


黙らないでいてくれて…ありがとう父様っ。



あたしの一番……ずっと、一番聞きたかった一言が。

確かに伝えられた。



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