秘密のMelo♪y⑤*NY編*
――シュンサイド――
本当に…生きて…?
今さら疑ったって仕方がないというのに、疑わずにはいられなかった。
そりゃあもちろん疑いたくもないし、このまま手放しで喜びたい。
あの楓が、真裕を置いて死ぬはずがないと。
ずっとそう思い続けていたのに、いざそう言われるとこの不安だ。
「……」
真裕の少しつらそうな寝顔をちらりと見ながら、心から祈った。
頼む…頼む。
行けばその先で…楓が、待っていてくれ。
真裕にだけ向ける、あの優しい笑顔を。
また、真裕に見せてやってくれよ…。
「…っ……ん…」
『…マヒロ…?』
ふと聞こえた真裕の声。
心配そうに振り返るハディ。
「…体調がよくないのに、飛行機なんかに乗せるべきじゃなかったかなやっぱり…」
『でも仕方ないじゃないですか』
「うん…」
まあどうせこれから行く先も病院だ。
なんというか…大丈夫だろ。
少し頑張ってもらえば…。
『あのー…ところで…』
「ん?」