秘密のMelo♪y⑤*NY編*
たじろぎながらも返したリジュの言葉に嬉しそうにしながら、真裕はすぐに布団をかぶってしまった。
『…なんなのこの子?』
「いや…なんかすまないね」
「つーかあれ半分寝てたんじゃないのか」
「確かに…」
声もはっきりしてたし会話もできたけど、たぶん次起きたときには記憶にないだろうな。
『え? 起きたっけ?』
…とかけろっとして言いそうだ。
「俺も寝らぁ。三時間はかかるんだろ」
『よく寝られるわね。真裕みたいに調子が悪いわけでもなしに…』
『俺はどこでも寝られるんだよ』
『そういうことじゃないわよ』
あのな。
物は考えようだぞ?
起きていてまだかまだかと三時間待つよりは、いっそ寝ちまっていつの間にか経ってる方がいいに決まってんだろ。
『あ、なーる』
つーわけで俺は寝る。
『着く三分三十秒前に起こせよ』
『それはムリかな!?Σ』
『俺は完全に目が覚めるまで三分三十秒きっかしかかるんだよ』
『じゃあ別に、五分前とかでもいいんじゃない…?』
『……まあよしとしよう』