秘密のMelo♪y⑤*NY編*
――蓮二サイド――
「ねえねえまーだー? 蓮二ちょっと、まだなの?」
「……」
「最初に日本発つゆうてから一週間は経ってるで? いくら場所が変更になったとはいえ、もうそろそろチケット取れてもええんとちゃう…」
「うるさいな! 君達何もしないくせにぐちぐち言うのやめてくれるか。文句言うなら自分でしな」
「…ご、ごめんなさい…」
ったく…。
大体この歳になって人任せなこと自体おかしいんだ。
その上文句までいうとは、いい度胸してるなホントに。
さしもの僕もちょっとイラッとしながら言い、作業を続けた。
なんせこのタイミングだからな…。
あっち方面あたりは、ほとんど取れやしない。
まったく…みんなしてどこへ何しに行くんだか。
「そら他からしたら俺らもそうや」
「うるさいな」
「す、すんません」
「…蓮二、あれからイライラしっぱなしじゃない?」
「仕方あらへんやろ…あれきり連絡とれんのやろ? 詳しいことなんも分からんまんまやんけ」
「そうだけどさー…」
「ちょっと黙っててくれるか」
「は、はいっ」
分かってるんだったらなおさらだ。