秘密のMelo♪y⑤*NY編*
ちょっとだけちくんって傷ついた私だったが、まあ食べてくれるだけよしとしよう。
これで少しはまた回復も早くなるだろう。
…精神的に完全にやられてるだけに、身体を支えなければ本当にこの子は死んでしまう。
なんとしても回復させなければならない。
「車いす借りて、ちょっと外散歩しようか」
―ぶんぶん
「で…でも外の空気吸ったら気分いい(かも)よ?」
「…寒いし」
「…それもそうだ」
真冬だったそういえば。
いつの間にか……新年も越していたしな。
大きな事故…いや、事件だったのと、やはり真裕達が巻き込まれたということが大きく、未だにテレビを付ければあの事件のことばかりを取り上げている。
ヒマなの?
世の中そんっなに平和なの?
…ってそう言いたくなるようなそんな感じ。
「もういらない」
「え、もう? …ん、まあいいか」
おかゆ数口食べただけだけど、まあ進歩だ。
それに急に食べても、胃がびっくりしちゃうもんね。
「じゃ下げてもらおう。お前はもう休みなさい」
言うまでもなく横になり、そっぽを向いていた真裕。
その背中が、今にも遠くに行ってしまいそうで。
目を離すのが怖かった。
「…今日、検査だからな」
「……」