秘密のMelo♪y⑤*NY編*
僅かに頷いたのを確認して、食事のトレーを持って病室を出た。
「あ、まおパパ。これどう?」
「へ?」
「やっぱりどうしてもこれは外せないと思うんですけど」
「だからそれはいらないって何度言ったら…」
「あたしの気が済まないの!」
花梨ちゃんに蓮二くんではないか。
なんだその手に持ってるのは…。
ロビーに出るなりつかまった私は、きょとんと二人を見比べる。
真裕のお友達……さすが、面白いね。
「あ、これお見舞いなんですけどいいですかね?」
「いいんじゃない?」
「じゃ、渡してきますね❤」
「うんありがとお」
…気になるな。
さらっと流したけど実は気になるな。
…果物の山はいいとして。
それはいいとしても…だぞ?
かごにぶらさがってたあの袋はなんだろう…。
気のせいじゃなきゃ…私の気のせいじゃなきゃ…。
「あめちゃん?」
……まさかね。
うん。まさかね。
確かにうちの娘、あめだま好きだけどね。
そんなわけないよね。うん。
『……せんせえうちの娘、あめちゃん舐めていいの?』
『はあ?』