秘密のMelo♪y⑤*NY編*
蓮二のほうは、ちらりと俺達を見やるなり花梨の肩を抱いた。
相変わらず、あの五人組以外にさして興味はなしか…。
最も、それどころでもないのだが。
「おい、マヒロとカエデは」
花梨では話にならないと思い、修平に聞いてみる。
サッと顔を曇らせた修平は、ちらりと蓮二に目を向ける。
「…一緒においでよ」
「待ってよ蓮二! あたしまだ…」
「ダメだ。お前も休むべきだよ」
「だって! だってこのままじゃ…!」
「大丈夫だ。…大丈夫に決まってる。知ってるだろ? 花梨だって…」
「だけど…」
『シュン、アッシュ!』
二人の会話が途切れたとき、今度は後ろからメイリー達がやってきた。
『カリン…!』
花梨を見るなり目に涙を溜めるメイリー。
「メイリー!」
『カリン…!』
ドサドサと荷物を落とし、花梨に抱きつくメイリー。
ずっとこらえていた涙を流しているようだった。
『ねえっ、マヒロは…? マヒロとカエデは?』
ドイツ語は分からないはずなのに、ニュアンスは分かったようで。
涙をぬぐいながら、花梨は言った。
「真緒は…………今、病院で生死を彷徨ってる」