今日からfamily!?


だけど何故か海里くんはこめかみを押さえながらあたしを見つめる。

そして海里くんは数メートル離れた所にいたあたしに近付いてきた。


「コイツに大河んとこまで連れてってもらう」


はあ!?

今なんて!?


「何で小柴さんなの!?」

「あたし達が連れてってあげるよ!」

「そうだよ!みんなで戻ろう!」


ほら、こうなるじゃん!

あたしが睨まれるじゃん!


「ごめん、静かにして」


海里くんは辛そうに顔をしかめる。


「ごめん…」


女の子達は海里くんのその言葉を聞くと、シュンと大人しくなった。


「でも――…」

「行こう」


女の子がまだ何かを言おうとしていたのを遮って、海里くんはあたしの腕を取る。


うぇー!

あたしどうしたらいいのー!?


引っ張られるがままに進みながら後ろを振り返ると、憎しみの視線の更に後ろで豪くんと未玖が手を振ってた。


助けてよー!



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