今日からfamily!?


「あれ見て」


ベンチに座ってお弁当を広げたところで、未玖がどこかを指差した。

その指の先を辿れば、海里くんがお弁当を食べながら女の子に囲まれてた。


「海里くん、戻ってきてたんだ」

「アッチも」


未玖はまた別のところを指差した。


「あら。大河先生も海里くんと同じ状態になってる」


大河さんもまた女の子に囲まれてた。

やっぱりこの兄弟はモテるなぁ、となんだか感心した。


「モテるのは知ってるけどさ、こういう行事になるとその凄さを痛感するよね」

「確かに」


普段は自由な時間があんまりないから、海里くんファンのコ達もそんなに集まっては来ないけど、今日はいつも以上に女の子に囲まれてる。


海里くんはいつものごとく気だるそうだけど、大河さんは顔がかなり無表情。

イ、イライラしてるのかな…?


豪くんに大河さんは元ヤンなんて聞いたから、そう見えちゃうのかもしれない。



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