今日からfamily!?


「潤って好きな人いないの?」

「なにー?改まって。いないよ」


未玖はあたしに好きな人がいないのなんて知ってるはず。

今どんな流れでその話になった?


「そうだよねェ…」

「それがどうかした?」


あたしは親分力作のお弁当に手を着けた。

三色そぼろご飯だ!

これすごいおいしいんだよねー。


「飛鷹家の兄弟は好きになっちゃダメだよ」

「はい?」


そんな事1ミクロンも思ってないよ!


「おんなじ家に住んでてイケメン揃いでその中の1人くらい好きになっちゃう可能性もあるじゃない?でもライバル多いし、面倒な事だらけだから好きになっちゃダメだよ」

「……」


力説されちゃったけど、あたしだって端っから、海里くんや大河さんたちに恋をする気は更々ない。

あんなに女の子に囲まれてる姿を毎日見せられて、その女の子の一員に加わるなんてあたしはしない。


「分かってるよ」

「ならいいけど」


好きになんてならないよ。



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