SAY I LOVE YOU.
そのまま保健室へと向かって、ベッド近くの椅子に腰を下ろす。
琴乃の腕を放して、ふぅ。とひと息つく。
意味わかんないまま保健室に連れていかれた琴乃は、?を頭に浮かべて隣に座った。
「…絶対行かないとダメなの?」
「うん。乙葉さんに頼まれ……」
「頼まれ?」
「あ、違う違う!なんでもないの!あたしの付き添いしてほしいの!ほら1人って心細いし。」
誰が聞いても言い訳に聞こえるそれに、呆れたあたしは、
「まぁ、詳しくは聞いたりしないけど、とにかく来てほしいんだよね?」
そのことには触れずに、とりあえずまたため息ひとつついて、
琴乃に問い掛けた。
「うん!来てほしい!」
うん、即答だった。
「…わかったよ、仕方ない」
「やったぁ〜!!!」
…JAGDYかぁ。クラシック推しのあたしも虜にしてくれる、
すごい歌手だといいけど。