桃染蝶
明日は貴方に

会えるだろうか・・・?


ある日の夕方・・・

停車した車から降りる一人の男
は厳つく影がありとても近寄り
がたい。

その男はこの辺りを占めている
入江組の親分。

極道の世界に何十年と君臨し
続ける、その男の威厳、貫録の
ある風貌には誰もが息を呑む。

しかし、ただ一人だけ
動じない男がいた。

そう、それは、高月一夜。

アニキ、貴方だけ・・・

一夜は、入江組組長の前に立ち
サングラスを外す。

「何だ、おまえは
 
 どこの組のもんだ?」

「おまえは、確か

 タカツキイチヤ」

「おまえが、何の用だ」

入江組、親分の盾になる男達。
< 170 / 386 >

この作品をシェア

pagetop