桃染蝶
四六時中、貴方の傍に
居られるなら

そんなことは
どうでもいいの・・・

だけど、私は自分自身に
そう言って利かせる。

夢は、夢でしかない。

カヤコ、現実を見るのよ。

目を逸らしてはいけない。

ショウ・・・

お兄ちゃんには守らなきゃ
いけない人がいる。

私は、邪魔しちゃいけない。

「そんなの、だめだよ・・・

 生まれてくる赤ちゃんは
 どうなるの?

 貴方は知ってるはずよ
 両親のいない寂しさを
 
 貴方の子供にそんな想い
 をさせていいの?

 だめだよ・・・」
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