桃染蝶
俺達はこの部屋で密会を
重ね幾度と愛し合う。

「ショウ
 帰らなくていいの?」

「ああ、帰りたくない」

俺は、子供のように花夜子の
膝枕に甘えてみせた。

花夜子が、この俺を追い返す
事ができなくなるように。

花夜子に甘え

花夜子を抱く

「お腹の子、何ヶ月なの?」

抱き終えた直ぐ後に、花夜子は
そう俺に問いかけた。

「5ヶ月・・・
 6ヶ月になるのか?」

「彼女、お腹大きい?」

どうして、そんな事を花夜子が
聞くのかと不思議に想った。
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