桃染蝶
「ああ、痩せてるから
 そんなには目立たないけど
 ぽこっと出てる

 それが、どうした?」

「ううん、何でもない」

俺は、この時
気づく事ができなかった。

花夜子が俺との別れを
決意していたことに・・・

「ショウ、愛して
 
 俺のものだって

 して・・・」

熱い口づけを交わす二人。

最後の時は、一刻一刻と
近づく・・・

『ショウ』

『お兄ちゃん』

もう二度と、花夜子が俺の名
を呼びかける声を聞く事は
できない・・・
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