桃染蝶
カヤコ

俺は、おまえを手に入れて
満足してしまった。

おまえを傷つけて・・・


時は流れ、内部抗争は勃発。

正二と遣り合う気など更々
無かった初馬だったが
自分を慕ってついてくる者たち
を裏切るような真似はできない

それに、親父から組長の座を
奪い、喜ぶ正二の顔など見た
くないと強く想った。

どうせ、ヤクザをやめるならば
この抗争に負けた後でも
構わない。

男達のいろんな想いがぶつかり
合う、戦い。

『どっちが跡目を継いでも
 仲違いだけは避けろ

 高月組を内から潰すような
 真似だけはするな』
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