桃染蝶
自分に刃を剥けた男を
好きなように甚振って
最後には、とっておきの
香辛料を振りかける。

二度と歯向かわないように。

刺激をたっぷり

どうぞ・・・

美しい悪魔は、血だらけの
男の口の中に自分の手を
突っ込み、指で男の舌を
押さえる。

そして、耳元で囁いた。

「舐めた口叩いた
 
 自分を呪え」

兄貴に言われて、その男
を押さえつける二人の男。

「行くぞ」

「ウガァーーー」

見るに見兼ねる時・・・

仲間の中にも目を逸らす者
がいる。
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