桃染蝶
俺の手は、庵に触れる。

俺は、どこに辿り着く・・・?

ゆらゆら

ひらひら

どんなに足掻いても

俺は到底、アンタにはなれねえ

そんなことは最初から
わかっていたこと。

アンタと俺は

入れ物(器)が違う。

性質が違う。

色が違う。

何もかもが違う。

違って、あたりまえ。

違うから、人生楽しいのに。

俺は、俺自身を捨てて
アンタになりたいと願う。


わかっていても

それでも、わたしは

願わずにはいられない。
< 379 / 386 >

この作品をシェア

pagetop