桃染蝶
「ねえ
 起きてるんでしょう?

 ねえ
 何か言ってよ」

壊れゆく私は、狂おしいまでの
貴方への想いを止める事ができ
なくなった時には、こうして
貴方の部屋に迷い込む。

誰もが、寝静まった真夜中に。

そして、眠るあなたに
問いかけるの。

でも、いい加減もう問いかける
ことに疲れちゃったよ。

貴方の答えを知りたくて
私は、問いただしていた。

愛しい貴方に・・・

「イチヤ、私・・・

 貴方の事
 
 あい(しています)」

「カヤ、悪りぃ
 
 俺には、何も聞こえない

 何も・・・」
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