桃染蝶
青色のブレザーを羽織る
貴方の背に、私は問う。

「ねえ

 友達って・・・
 
 女の子?」

「違う、男」

そう即答した後、貴方は
振り返り、にっこりと
微笑んでくれた。

「よかったぁ」

貴方の前では、私

本当の想いを隠すことなく
言葉にできる。

「心配すんなよ
 
 アニキは女になんか
 興味ねえよ

 あけても暮れても
 喧嘩三昧」

「それも、困る」

「だな」

貴方は、笑う。
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