藤井先輩と私。
好きって…今、梶瀬くん言った。
誰のことを?
私を見てるから、私のことだね。
なんで好きなの?
私特別可愛くないし…
ユカの方がしっかりしてて、スタイルよくて…
「ユカじゃなくて、俺は橋宮が好きなんだ」
「陽依、心の声だだ漏れ」
ため息を吐いて、ユカがうなだれる。
あちゃー。
漏れてましたか。
「俺は、橋宮が好きだ。付き合って欲しい」
梶瀬くんは、私を真正面からじっと見てもう一度私に言う。
でも、好きだって言われても私は…。
「私…梶瀬くんのことっ…」
私が慌てて答えようとすると、梶瀬くんは私の口に人差し指を当てて笑った。
「すぐに答えださないで。俺頑張るからさ」