藤井先輩と私。
携帯を開いて、アドレス帳のボタンを押す。
か行
か
か
梶瀬広樹。
電話番号…
《発信しますか?》
今更ながら、緊張してきた。
電話で男の子と話すのなんて、連絡網以外初めて。
最初なんて言おうか。
あいさつ?
もう9時だし寝てないかな。
寝てたらどうしよう。
いや、小学生じゃないんだから、寝てるわけないない。
さぁ!発信するよ!
断ればいいんだから!
私は、番号を押した。
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