藤井先輩と私。
《プルルルルルッ…プルルルルル》
なかなか繋がらない。
寝てるのかな。
お風呂かな。
トイレ?
「もしもし!橋宮?」
でっ出た!
出たよおおおぉぉっ!
「橋宮だよね?」
「うっ…うん!」
「橋宮から電話くれるなんて、嬉しすぎ」
ズキンッ
すごく喜んでくれているのに、私は今断ろうとしているんだ。
「どうした?」
「あっあのね!私…」
言うんだ!
言うんだ陽依!
「……わたしっ「あのさ!橋宮!」
私の言葉は、梶瀬くんに遮られた。