Truth
「…そうなんです。僕の所に手紙「死因。いえ動機でも。何か心あたりはございませんか。お母様も事件の真相は違うとお思いでしょう?」
信二の話を遮り、春人が聞いた。
「真相…?分からないわ。でも、あの子は階段から落ちるようなヘマをする子でも、ましてや自殺をするような子なんかじゃないわ!きっと誰かに殺されたのよ!ようやく8歳になったのに!私は犯人を許さないわ。殺してやる殺してやる殺してやる…」
さきほどの穏やかな彼女からは想像が出来ないほど叫び、狂いはじめた。
そして慣れた手つきで使用人達が、精神安定剤を飲ませる。
「すみませんが本日はお引き取り下さいませ。」
何事もなかったかのような顔をした使用人の一言で、二人はを北澤家をあとにした。