RedZone
一回曲を聞いただけではピンと浮かばないのが現実。
とりあえず参考程度に聞いてみようか。
「アキラ、今回のテーマは?」
「そうだねー、刺激的な恋みたいな感じかな」
「刺激的な恋……」
「ま、あやめが感じたままに書いてくれればいいからさ。」
「うん、そうだね。」
言ってしまえばわたしが感じたことを歌詞に詰め込むだけである。
しかしそれが意外とそれが難しくてついアキラにヒントを求めたりしてしまう。
なるべく美形な彼らに映える、歌を聴いた人がかっこいいと思うような曲になるような歌詞をと思い作るからか気がつけばほとんどが女性ファン。
もちろん男性ファンもいるんだけど1割程度だ。
もっと増えてくれると嬉しいんだけど。
マサシくんのような人は珍しいと思う。
「あの、あやめさん」
「ん?何、マサシくん?」
「レッドの詞は全部あやめさんが書いてるんですよね?」
「うん、そうだよ。わたしの妄想と愛とノリをつめこんでます!」
「はは、すごいですね。俺、歌詞カード見たときびっくりしました」
「あー、当て字が結構あるからね。はるかがノリで歌詞変えるときもあるし」
「そうそう、こないだなんかセリフ言ってたからね!なんだっけ?『チェックメイト』のサビ前に…」
「それ俺聞いてました!『俺が欲しいんだろ?』って」
「アレは驚いた。女の子の歓声すごかったよね。」
「フ、当たり前だ。」
ファンサービスではなくナルシスト精神故なのは言わずともだけど、とてもかっこいいしいいと思う。
なんだかはるからしくて思わず笑みをこぼすと、怪訝そうに睨まれる。