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私たちは教室を後にし、サイレンの聞こえる方へ歩いた。




「「いたいた。」」



「本当よくやるわ…。」



紗代は呆れながらそれを見ている。




「すごいね…。」




それしか出てこない。




客野くんの周りには女子だらけ。




それでも客野くんはイヤな顔せずにっこり笑っている。




「「「「きゃああ!王子ぃ!」」」」






「王子だって。」




「あれ疲れないのかなぁ?」



紗代と美奈は呆れてそんなことを言う始末。



そのとき。





「あれ昔からだから。」




私たちの後ろから声がした。
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