nINe
―――――――――‥
放課後

私と和華と紗代は教室に残っていた。


「どうしたの?二人とも。」


紗代が不思議そうに私たちを見る。


「ねぇ、紗代、紗代って好きな人いる?」


「っ!」


和華が単刀直入に言った。


目を逸らす紗代。


「紗代?」


「好きな人、いるよ。」


「誰っ!?」


和華が身を乗り出す。


紗代ははぁっとため息をついた。


「でもどうしてそんなこと聞くの?」


「いやっ…ねぇ。」


和華が私を見る。



ここで私に振らないでよ!!


「紗代最近悩んでない?」


「…。」


私は思っていたことを言った。


紗代はフッと笑った。


「丗那、まずはあんたでしょ。早く晃平に告白しな。」


「っ…私のことじゃなくてっ///」


「あんたら本当いつまでダラダラ友達するの?」


「紗代!言い過ぎだよ!」


確かにそうだよね‥。


でも恐い。振られたら気まずくなるとかいろいろ考えちゃって‥。
< 139 / 394 >

この作品をシェア

pagetop