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私はキッチンに行きお母さんに言った。



「お母さん、美月だけで3人分は食べるから。」


「えぇええ!?あんな細い体にそんなに入るの?」


「ん。」


「張り切って作らなきゃ。丗那も手伝って。」


「…。」



言うんじゃなかった。



私は肩を落とし、お母さんの手伝いを開始した。










そしてリビングでみんなとパーティー開始。



「「「「「かんぱーい!!!」」」」」


「いやぁ、めでたい!」


「春真親父くさい。」


「「「あははははっ!!」」」




沢山笑った。



その中でも紗代は本当に幸せそうだった。



晃平を見ると、遠くを見つめていた。



どうしたんだろう‥?



「丗那。」


隣で美月が話しかけてきた。


「ん?」


「ほら、口開けて。」


そう言って箸で掴んだ唐揚げを私の目の前に出した。
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