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何でもっと早く伝えなかったんだろう。



私だって言えるじゃん。



やればできるじゃん。



自分を奮い立たせられるのは自分しかいないのに。



晃平…今なら顔を見て言えそうな気さえするよ。




「丗那~??」


ボーっとしていると顔の前で手が振られていた。


「っ!!」


「もう昼休みだよ?」


「えっ!?」


私授業受けた覚えないよ?


「もう、どうせ晃平のこと考えてたんでしょ。」


みんなはいつものように私をからかってくる。



晃平が言った言葉は嘘だったかのように。



そして今日も美月たちが私たちの教室にやってくる。



でも…。



「晃平は?」


「さぁ、教室にいなかった。」


え‥。


朝は居たよ?


「トイレかなぁ?」


「まぁ、すぐ来るだろ。」


そして私たちは8人で取り敢えずお弁当を食べる。



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