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晃平がお弁当の蓋を取る。


「「おぉ!!うまそう!!」」


「これ本当に丗那が作ったぁ??」


紗代はそんな鋭いことを言う。



「作ったよ‥ほとんどお母さんだけど…。」


「あははっ!丗那それ作ったって言うの?」


「‥言う。」


多分。




ふと美奈を見ると、美奈はため息をついて暗い顔をしていた。




ん???



美奈どうしたんだろ‥?



前にもこんなことがあった気が‥。



あのときは自分のことでいっぱいいっぱいだった。



今度はちゃんと聞いてみよう。



でもみんなの前では聞かない方がいいかな?



「うまいじゃん。」


「お母さん作でしょ。」



晃平と紗代のそんな会話で私は現実に戻された。



「っだからっ‥私も作ったってば!」


「ん、うまい。」



晃平はおいしそうに頬張る。



取り敢えず、嬉しい。おいしいって言って食べてくれるのは。
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