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二人は大きく深呼吸した。



「あのね、晃平と美月が警察に連れてかれた。」


「はぁ!?」


「どういうこと!?」


「いつだよ!?」



さすがの春真もテンパっている。


「今さっきだよ。」


「詳しいことはわからないんだけど‥。」



そんなっ…。



晃平と美月が警察に捕まるようなことをしたって言うの!?



そんなはずない。




絶対何かの間違いだよ。





私はガタンと音を立てて席を立った。



すると春真に腕を掴まれた。



「今行ってどうする気だ?」


「っ…。」



私は春真から目を逸らした。



「相手は警察だぞ?」


「…。」


「行ったところで何もできない。」


そうだけど‥。



いてもたってもいられない。
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