nINe
そうだ。携帯!


あ、でも、警察署にいるかな…。




そう思いつつ私は電話をかけた。



呼び出し音が私をドキドキさせる。




ガチャ


「晃平!?」


「只今、電話にでることができません――――――」


「…。」



私は力なく携帯を下した。



画面には晃平と笑ってる私がいる。



「晃平っ…。」



勝手に涙が溢れだす。



泣きたくなんかないのに…。



ずっと晃平と笑ってたいのに…。



どうしてこうなっちゃうの…。




――――――‥


翌日


重い足取りで学園に向かった。



学園に行ったって晃平に会えないもん…。




「丗那。」



隣から顔を出す和華。



「おはよ‥。」
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