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何の手がかりもないまま放課後がきてしまった。



私はみんなと別れ、家路についていた。




晃平…。



…あ!!!!



そうだ!!!



私は走った。



はぁっ  はぁっ  



マンションのエントランスでインターホンを鳴らす。



お願い。



居て。





私は祈るような気持ちで待った。




「はい。」



いた!!!!



「あの、私晃平の彼女の!!!」


「どうぞ。」



優しい口調でエントランスを開けてくれた。



私は慌てて中に入り、エレベーターのボタンを何度も押した。




早く‥。


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