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エレベーターを降り、部屋のインターホンを押した。



ガチャっとドアが開く。



「どうぞ。」


「お邪魔します。」



中に通され、リビングのソファに座った。



「えっと‥丗那ちゃんだっけ?」


「えっ、あ、はい。」


「晃平のことでしょ?」


「はい。お兄さん、教えてください。どうして晃平は…。」



それ以上言葉が出ない。


お兄さんはジュースを私の前のテーブルに置いた。



私は軽く会釈した。



「俺も昨日警察に呼ばれてびっくりしたよ。」



お兄さんは私を真っ直ぐ見つめた。



「それで、晃平はどうして‥?」


「喧嘩らしいんだ。」


「っ!!喧嘩!?ですか!?」


コクンと頷くお兄さん。



そんな‥晃平が喧嘩なんて有り得ない…。



「相手は重症らしくてね。入院を余儀なくされた。」


「っ!!!」



そんなにひどいの…?


そんなの絶対嘘‥晃平がそんなことするはずない!!



「入院してる人は一人じゃなくてね。誰もが口を揃えて言うらしいんだ。S学園の晃平と美月だって。」



「っ…え?」



頭が真っ白になった。



そんな…何かの聞き間違いじゃ…。
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