nINe
「では、質問を変えます。あなたから見て、客野くんはどんな人ですか?」
「バカにしてるんですか?」
「いえ、真剣に聞いてます。」
泣くな自分。
泣いたら負けだ。
「晃平は、優しくて、暖かい人です。友達にはもちろん、誰にでも手を差し伸べる。喧嘩なんてするはずがないし、現にしたことだってない。」
「お付き合いは長いのですか?」
「知り合ってからはもう2年半になります。」
「普段怒ったりは?」
「人間ですよ?誰にだってあります。でも喧嘩をする人ではありません。」
手を出すなんて有り得ない。
晃平は絶対にしない。
「最後にもう一つ。誰かに恨まれるということはありませんか?」
「…いっぱいいるんじゃないですか?」
「と言うと?」
「晃平にはファンクラブがいます。その数1000人を超えてます。同じ男子からしたら、羨ましいんじゃないですか?」
「なるほど。」
「参考になりました。ありがとうございました。」
二人は立ち上がり、会釈して出て行った。
お母さんは見送りについて行った。
「丗那…。」
私は我慢していた涙を流した。
お姉ちゃんは私の肩を抱き寄せ、背中を擦ってくれる。
「晃平っ…。」
「バカにしてるんですか?」
「いえ、真剣に聞いてます。」
泣くな自分。
泣いたら負けだ。
「晃平は、優しくて、暖かい人です。友達にはもちろん、誰にでも手を差し伸べる。喧嘩なんてするはずがないし、現にしたことだってない。」
「お付き合いは長いのですか?」
「知り合ってからはもう2年半になります。」
「普段怒ったりは?」
「人間ですよ?誰にだってあります。でも喧嘩をする人ではありません。」
手を出すなんて有り得ない。
晃平は絶対にしない。
「最後にもう一つ。誰かに恨まれるということはありませんか?」
「…いっぱいいるんじゃないですか?」
「と言うと?」
「晃平にはファンクラブがいます。その数1000人を超えてます。同じ男子からしたら、羨ましいんじゃないですか?」
「なるほど。」
「参考になりました。ありがとうございました。」
二人は立ち上がり、会釈して出て行った。
お母さんは見送りについて行った。
「丗那…。」
私は我慢していた涙を流した。
お姉ちゃんは私の肩を抱き寄せ、背中を擦ってくれる。
「晃平っ…。」