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「では、質問を変えます。あなたから見て、客野くんはどんな人ですか?」



「バカにしてるんですか?」



「いえ、真剣に聞いてます。」



泣くな自分。



泣いたら負けだ。




「晃平は、優しくて、暖かい人です。友達にはもちろん、誰にでも手を差し伸べる。喧嘩なんてするはずがないし、現にしたことだってない。」



「お付き合いは長いのですか?」



「知り合ってからはもう2年半になります。」



「普段怒ったりは?」



「人間ですよ?誰にだってあります。でも喧嘩をする人ではありません。」



手を出すなんて有り得ない。



晃平は絶対にしない。




「最後にもう一つ。誰かに恨まれるということはありませんか?」



「…いっぱいいるんじゃないですか?」



「と言うと?」



「晃平にはファンクラブがいます。その数1000人を超えてます。同じ男子からしたら、羨ましいんじゃないですか?」



「なるほど。」



「参考になりました。ありがとうございました。」



二人は立ち上がり、会釈して出て行った。



お母さんは見送りについて行った。



「丗那…。」



私は我慢していた涙を流した。



お姉ちゃんは私の肩を抱き寄せ、背中を擦ってくれる。




「晃平っ…。」
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