CL
「ミルクおいしいのか?」
「ミャー」
「おお!返事したのだ!」
「ミャー」
「ふふー!かわいいなーおまえはー!」
とか言いつつ黒猫を撫でてる会長の方がもっと可愛い。
黒猫の数倍、いや数億倍は可愛い。
ムカつくぜこの黒猫め。だって会長は俺に向かってこんな顔したことないんだぜ。でもお前にはしてるんだぜ。
くそう!ムカつく!猫に対してここまで悔しい思いをする日がくるとは思わなかった!
と、いう気持ちを込めて黒猫を見やる。
ミルクを飲み終えた黒猫は、ぺろぺろと自分の前足を使ってなんかしてたけど、俺の視線に気が付いたのか猫目をこちらに向けた。
む、なんだコノヤロウ。やるってのか。
そのままの状態でじーっと見つめ合う。っていうか睨み合う。
いや睨んでるつもりでいるのはたぶん俺だけなんだけど。
「ミャー!」
突然黒猫が鳴いて、かと思えばこちらに飛びかかってきた。
まさかマジでリアルに殺るつもりかコイツ!
と、これぞまさに不意打ちという感じで飛び上がってきた黒猫にビビった俺は、猫を受け止める拍子に思わずぶっ倒れた。
両手でなんとか猫を受け止めたのだがしかし、倒れるのを支えることができなかったので後ろ頭を思いっきり床に打ち付けた。
くそ痛ぇ。