CL




ツキコは手持無沙汰になったかのように、俺の髪の毛を撫でてからもてあそび始める。

なんとなくそれがくすぐったいような、けど心地よくて更に眠気を誘う。

寝るなと言ったのはツキコの方なのに、寝かそうとしてるのもツキコの方だ。


「……ツキコ、それ寝そう」

「なんかキイチくんの髪の毛触り心地いいなあっち思って」

「…染めたりしてないからかも」

「昔から地毛が茶色っぽかったもんね。いいなあ」

「……ツキコの髪の毛もやわらかいと思う」

「そうかなあ」

「……触ってて気持ちいいし」


言いながら、腰に回していた右手をツキコの髪の毛へと移動させる。

髪の毛の間に指を滑り込ませて、頭皮をマッサージするように指を這わせる。

それから髪の毛を伝って手を下ろし、うなじまで指を滑らせたところで、ツキコが少し身をよじった。


「……どした?」

「…んーなんかそれ、こちょばゆい」

「……感じるの間違いじゃないんだ?」

「しゃーしい、バカっ」


ペシッと軽く叩かれる。

恥ずかしがっているのは一目瞭然。

ツキコの首筋から顔を上げて、彼女の顔を見ると、やっぱり少し赤くなっていた。

それが可愛かったので、自然とまたキスをする。

軽くついばむバードキスを2回。




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