CL




あまりのキツさに僕が保健室に来た、否、連れて来られたのは5時間目の初めごろ。
5時間目まで頑張ったのだから、いっそ最後まで授業を受けてから帰ろうとしていたのだけれど、周りのクラスメイトが心配性で、保健室に行くように言われたのだ。
いざ保健室に来て、熱を測ったら38度近くあった。
帰ろうにも歩けなくて、しかたなく休んでから帰ることにしたのだ。
けれど、まさか放課後まで寝てしまうとは思わなかった。
と、いうか。

「…先生」
「ん、なに?」
「…なんで、起こしてくれなかったんですか」

そうだ。
放課後まで寝る必要なんてない。
先生が起こしてくれてもよかったのに。
そう思って、いまだ力のない掠れ気味の声で言う。
すると先生は、苦笑を浮かべた。





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