CL

「いっせん？」

「うん。恋人になって、そしたら手繋ぐやろ？」

「うん」

「そのあとたぶん、順番的にキスするやん」

「……う、うん」

「そしたら、そのあとも行くやろ」

「……う、うん？」


自分で首を傾げたすぐあとに、ナオの言葉の意味がわかった。

わかってしまったら途端に顔が赤くなる。

ナオもそれであたしが理解したって把握したようで、また困り顔で笑った。


「…やけん、なんかちょっと抵抗あって」

「……き、気にせんでもよかったんに…」

「ヤーダ」

「な、なんでよ……」

「だって俺、ハナのことしんっけん大事にしたいけん」

「……う、うわ、もう、バカじゃないの…」


バカじゃないのホントもうなんなのコイツどんだけあたしを惚れさせればいいのもうバカじゃないのホントバカじゃないの。

っていうかあたしはどんだけ最高の彼氏持ってんだろうもうホント好き。

自慢したい。もう世界中に自慢したい。

あたしの彼氏は超最高の彼氏なんです！って自慢したい！

でもあたしは、それで最高の彼女なのかな。

どんな彼女が、最高の彼女なんだろう？

なんて聞いたら、ナオは笑いながら、「そのまんまのハナが最高の彼女」とか言っちゃいそう。天然タラシめ。