CL




「……ナオ」

「ん?」

「あ、あのね、あたしがいいよって言ったら、ホント、無理しなくていいからね、ホント」

「……んー、りょうかい」

「うん、じゃあね、いいよ」

「……はい?」

「え、っとね、き、キスは、いいよ?」


じ、自分で言ってて恥ずかしくなってきた…!

でもなんか、やっぱり、やっぱり……!


「…ハナちゃん、俺の話聞いちょった?」

「う、うん!聞いちょった!」

「やったらさ…」

「やけど!あ、あたしは、なんていうかその!な、ナオと、き、キスが、し、たいなあって…!だ、ダメかな!?」


もうあたしの脳内大混乱も大混乱。

何言ってるか自分でもわかってなかったかも。

たぶん今、あたしの顔は超真っ赤で、繋いでる手は超震えてると思う。

引くかな、ナオ。笑うかな。

ずーっと黙ってるナオに、あたしの焦りもそろそろ大変なことになってきた。

嫌われちゃってたら、どうしよう…!!




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