風神Ⅱ
たぜだかあの笑い声たちに苛立ちが湧いてきてしまった
迎えに来ないにしても今頃いつもみたいに馬鹿らしく笑い転げていると思うとそれわそれでむかつく。
まぁ、今となっては確かめる方法なんてないが。
タバコを吸い終えた赤髪が立ち上がり出口へ向かった。
「じゃぁ俺もう行くわ。何か用があるときは扉叩いて見張りの奴に言え。飯はちゃんと持ってきてやるから逃げ出そうとか考えんじゃねぇぞ。」
赤髪はめんどくさそうに言いながら扉に手をかける。
「あっそうだ、自己紹介がまだだったな。俺修人(シュウト)ってんだ。よろしくなお姫さん。」
赤髪…いや、修人は振り向きそう言って部屋を後にした。