風神Ⅱ
第一章
五月蝿い病室
風雅の腕の中、あたしは無意識に風雅の背中に手を伸ばそうと…
バンッ!!
「「真城ー!!」」
勢いよく大と力が病室のドアを開けて入ってきた。
「お前らもう少し静かに入れよ。病室だぞここ。」
「真城ちゃん、大丈夫?」
「真城ー。王子様がきてやったぞ。」
その後から旭、空良、馨が入ってきた。
「「…………。」」
「どうしたの?二人とも黙りこんで。」
空良は不思議そうにあたし達二人を見ていた。
他の皆もだ。
あ、危なかった…
大と力が入ってきた瞬間、とっさにあたしは風雅から離れた。