風神Ⅱ
そんなあたしを風斗さんは寂しそうに見ていた。
「さぁ、今日はもう寝なさい。明日は学校行くんだろ?」
しばらくして、風斗さんが口を開いた。
「はい。」
あたしは素直に立ち上がり、部屋へと戻ろうとした。
「真城ちゃん。」
風斗さんに呼ばれあたしは振り返る。
「チャンスを逃すか逃さないかは君しだいだよ。」
風斗さんは真っ直ぐあたしを見て言った。
「………はい。」
あたしはそう言うとお辞儀をして部屋へ入った。