風神Ⅱ
~観客side~
~観客side~
真城が部屋に戻った後、風斗は一人空を見上げていた。
「愛美、いるんだろ。」
風斗がそう言うと廊下の曲がり角の方から愛美が出てくる。
「気づいてたのね。」
「当たり前だろ。どこから聞いてた?」
「ふふ、さぁね。」
愛美は笑うと風斗の隣に立った。
「あたしに出会ったのは運命なの?」
「そこまで聞いていたのか。」
風斗は照れ臭そうに頭をかいた。
「真城ちゃん、寂しそうだったわね。」
「仕方ないさ、あんな事があったんだ。」
二人は悲しそうに声を落とした。