同居します
あたしは引き出しを開けて
手紙を取り出した。
「里美、それって・・・」
「うん。」
「聞かせてもらってもいい?」
「いいよ。
『里美へ
よお、里美。
元気か、笑えてるか?
笑えてるわけないよな。
いままでずっと病気のこと
黙っててごめんな。
言うのが怖くて言えなかったんだ。
ひとりにしてごめん。
あとこれから使うであろうお金は
パパが全部払っておいたよ。
お金については心配しなくていい。
里美、ままのことを少しだけ
話させてくれ。
里美のままはすごい美人で
みんなからモテモテだったんだ。
でもすごい真面目だけどいつまで経っても
子供のような手が離せない人だった。
パパはそんなままを愛してた。
心のそこから。
そんな風におもったのはママが初めてだったよ。
愛を知るとな、世界はすぐに変わっちゃうんだ。
冬が次の日急に桜満開の春になったみたいにな。』