人こそ美味 part2
「そーいえばアキナの本名って?」
アキナの向かいに座り、紅茶を啜りながら聞く。
「そのままです。漢字で書くと、季節の秋に菜の花の菜」
返事は適当に頷いておいた。
俺は秋菜を信用していない。
雅が言っていた事はおそらく秋菜の本音。
「ユウマって偽名ですよね?」
「そうだよ。本名は純」
「じゃぁ純君って呼びますね」
秋菜は、はにかんだ。
可愛いと思ってしまった。
殺すのは少し惜しいと感じてしまった。
「純君、私ともビジネスパートナーになって」
前言撤廃!!
始末しよう。
片方の眉を上げ、目を細める。
「エリカさんがルナをトランクに入れるの…見たんです」