人こそ美味 part2
俺の愛すべき女
秋菜を殺して一週間が経った。
時刻は深夜2時。
目の前には真っ直ぐ俺を見つめる雅。
俺が連れてきたのだ。
本当は秋菜を殺して直ぐに会って話がしたかったのだが、セフレでありビジネスパートナーでもある蒼井に呼び出されてしまっていた。
おかげで彼女の我儘に昨日まで付き合っていた。
「雅…脅されてた事何で言わなかった?」
「やっぱり秋菜から聞いたんだ……」
雅は目を泳がす。
「あぁ」
「秋菜に他言した事知ったら、捨てられると思ったから……」
「そんな事しない。脅しに動じなかったら、本当に警察に言われてたかもしれないんだ。それに秋菜は始末した」
雅に優しく微笑みかける。
「何で………埋めたの?」
「へ?」
雅には秋菜を花壇にした事を伝えていない。
「花壇…最近でしょ?花咲いてなかったし。秋菜をあそこに埋めたのね」
よく考えれば玄関から花壇のある庭が見える。
家に入る前に見たのだろう。