人こそ美味 part2
愛する人よ永久に
雅は意識を失ってから三日間、目を覚まさない。
俺はその間病院に泊り込み、白いベッドで眠り続ける雅の傍にいた。
「いい天気だな……」
四日目になる今日も、雅は目を覚ます気配はない。
いつもの様に窓を開け、空気の入れ替えをする。
そしていつもの様に、ベッドの隣に置かれている丸椅子に座る。
いつ目を覚ますか解らない雅の顔を見つめ、俺は四日前の地下室での事を思い出し下唇を噛んだ。
“……死に、たい……の………”
何であんな事言ったのだろうか?
自殺をしようとしたんだ、本気だったんだろう。
でも何で…自殺する理由が解らない。
想いが通じ合って喜んでいたのは自分だけだったのだろうか?
体を重ねて愛おしいと…幸せだと感じていたのは俺だけだったのだろうか…?
自問を繰り返しても、自答ができない。
早く雅に目を覚ましてもらい、この質問の答えが聞きたい。
そして自殺する理由を……。